2012年01月31日

【2011-2012年度連続講演会】第3回講演予告
「メキシコ各地の気候風土とアシエンダ建築」

2012年2月7日 (火) 
朝の部10:30、 夜の部19:00

これまで何度かアシエンダ建築についてお話をしてきましたが、今回はアシエンダをメキシコの気候風土に適応した伝統建築としてお話ししたいと思います。メキシコの気候は、サボテンしか生えないような乾燥気候から、熱帯雨林の広がる高温多湿の熱帯気候まで変化に富んでいます。全国各地に広がるアシエンダ建築もまた一様ではなく、各地の気候風土に合わせ、異なる形態や材料が用いられてきました。それは、各地で与えられた条件の中で、少しでも暑さや寒さを和らげ快適に暮らすための工夫でした。

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このような理由から、世界各地の伝統的住居を比較したとき、大陸や文化が違っても、同じような気候の下では共通の特徴が見出されることが知られています。では、パティオが世界中の乾燥地域で用いられてきた理由は何でしょうか?メキシコの沿岸地域の建築と日本建築との共通性とは?本講演では、代表的な気候と住居との関係を分かりやすく説明し、アシエンダの例を通じて、メキシコで異なるタイプの住居がどの様に分布しているのかについて、お話ししたいと思います。

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さて、このような特徴をもつ伝統建築は、単に歴史的遺産であるのに留まらず、環境保護や省エネが重要な課題となった現代社会の建築設計において、空調の利用を抑えつつ快適に暮らすための原理を示す参照例としても見直されるようになってきました。多くの場合、伝統的な住居建築をそのまま現代に建設することは容易ではありませんが、伝統を理解しその本質を応用していくことは、単に文化の継承という意味があるだけではなく、環境に配慮し、なおかつ地域固有のあり方で豊かな生活空間を生み出してゆく可能性をも秘めているのです。

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楠原生雄(建築学、環境大学大学院 サステイナブル建築学研究科 サブコーディネーター)
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2012年01月24日

【2011-2012年度連続講演会】第2回講演予告
「ルイス・バラガン〜グアダラハラの建築〜」

2012年1月31日(火) 朝の部10:30、 夜の部19:00

メキシコを代表する近代建築家のルイス・バラガンは、1902年メキシコ第二の都市グアダラハラに生まれました。大学では水力工学を専攻し建築を学んでいませんが、独学によって建築設計を始め、1935年にメキシコシティに移住するまでグアダラハラの地に数多くの作品を手がけています。作品は住宅が主で、代表的なものではゴンサレス・ルナ邸、クリスト邸などが挙げられます。

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この時期の作品は、バラガン自邸、ヒラルディ邸などといった後期の代表的な作品とは違って、古典的、伝統的な手法で設計されているので、近代建築においては決して歴史的な価値があるとは言えず、メディアにも取り上げられませんでした。バラガンは地主階級の家族に生まれ、メキシコの伝統的なアシエンダ建築の中で育っており、この時期のバラガンの作品には、近代建築というよりもむしろアシエンダの地域的な建築が設計の基礎にあったことがうかがえます。また、大学卒業後にはヨーロッパを訪問して、スペイン地中海性地域の建築や、イスラム文化の装飾などにも大きな影響を受けました。これらの作品は、そういった意味で非常に興味深い建築であるといえます。

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このような伝統的なグアダラハラの作品は、後期のよく知られた作品とはまったく異なる印象を与え、あたかも他の建築家が設計したかのように見えますが、実はそのボリュームの配置や、空間構成など、後期の作品につながるバラガン独自の特徴を垣間見ることができます。
今回の講演では、そんなバラガンのグアダラハラ時代の作品を、後期の作品と比較しながら、図面や写真を通して紹介したいと思います。

川上聡 (建築家、LEGORRETA+LEGORRETA設計事務所)
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